2025年9月3日
札幌市市民文化局市民生活部アイヌ施策課 御中
アイヌ政策検討市民会議
代表 ジェフリー・ゲーマン
日頃のアイヌ施策推進へのご尽力に敬意を表します。
私たちアイヌ政策検討市民会議は、アイヌ政策のありかたについて議論し、その成果を広く発信し、政府等にも提言している、当事者であるアイヌ民族を含む非営利の市民グループです。
さて、先日、「アイヌの史実を学ぶ会」事務局を名乗る人物からSNSで「9月16日(火)10月8日(水)チカホにてアイヌの史実を学ぶパネル展」を開催する旨の発信がありました。
この団体は昨年10月5日にチカホ(正式名称は「チ・カ・ホ [札幌駅前通地下広場]」)で、翌11月の15日には白石区民センターでの『アイヌ民族って本当にいるの?』などの著者、的場光昭氏の講演会と併せて、同様のタイトルのパネル展を実施。10月のパネル展に対しては、アイヌ民族や研究者らでつくる「意見箱プロジェクト」が、アイヌ民族への人種差別を助長・扇動していると指摘する意見書を、チカホの指定管理者である札幌駅前通まちづくり株式会社に送付。11月のパネル展では、アイヌ民族が日本の先住民族であることを否定したり、アイヌの伝統的生活習慣を劣ったものとして描くなど差別的な内容であるとして、ヘイトスピーチに反対する市民団体「C.R.A.C.NORTH(クラックノース)」などが現地で抗議行動を展開し、新聞やテレビなどでも報道されました。
その後、まちづくり株式会社は指摘を受け今年2月、利用規約を改定し、利用者に遵守を求める法令としてアイヌ施策推進法およびヘイトスピーチ解消法を明示し、意見箱プロジェクトに対して「地下広場で実施されるイベントのあり方については、より慎重な判断が必要であるとの認識で一致いたしました。現在、札幌市において、その判断を適切に行うための方策について検討しているところであり、当社といたしましても、札幌市の検討結果を踏まえて適切に対処してまいります」と回答したと承知しています。
9月、10月に予告されているパネル展については、主催団体事務局を名乗る人物は「新たな追加パネルの検討中です」と発信しており、これまでの展示パネルについては修正されないまま、さらに新しく同様の差別的パネルを追加して展示されるのではないかと強く懸念されます。しかし、まちづくり株式会社が意見箱プロジェクトへの回答の中で書いているように、地下広場は、実施されているイベント等がご通行される方の意思に関わらず目に入る特性のある開かれた空間であり、利用の許諾に当たり、人権への配慮が強く求められます。
つきましては、以下について要請いたします。
- 9月、10月に予告されているパネル展について、これまでと同様の、アイヌ民族への人種差別を助長・扇動するような内容であれば、アイヌ施策推進法等に基づき、まちづくり株式会社に対し利用を許諾しないよう指導するよう要請します。
- 合わせて、地下広場でのイベントのあり方について検討しているのであれば、アイヌ民族だけではなくあらゆる人々に対する差別の助長・扇動を許すことのないよう、検討内容を公表し、当事者であるマイノリティの声を聴取・反映させること、札幌市の管理するその他の施設でも徹底することを要請します。
以上の要請に対する、札幌市及び担当者様のお考えを9月11日までにご回答ください
この件に関するお問い合わせは以下にお願いします。
〒060-0061 札幌市中央区南1条西5丁目愛生舘ビル5F
さっぽろ自由学校「遊」気付 アイヌ政策検討市民会議
TEL 011-252-6752 FAX 011-252-6751
